1000キロを超えて


学校周辺の道々にもランタンが飾られ、ランタンフェスティバルの盛り上がりを感じる季節です。

2月10日(火)、本校の姉妹校である暁星小学校6年生の皆さんをお招きして交流会を開催しました。

 

 

暁星小学校は、本校と同じくフランスのカトリック修道院マリア会により設立された学校です。

東京都の千代田区にあり、周囲を皇居や武道館、東京ドームなどに囲まれた首都の中心部にあります。

修学旅行で長崎を訪れ、その一環として中学1年生との交流会が実現しました。

 

両校の児童・生徒が出会ってまず驚くのは互いの制服。

全国で見ても珍しい7つボタン(暁星小は6つ)と金糸のエンブレムがついた詰襟学生服は、明星学園(大阪)、札幌光星学園(北海道)も含めたマリア会の姉妹校で共通のデザインとなっています。

遠く離れた土地に、自分たちと同じ伝統をまとう仲間がいる。その事実に、会場の空気は一気に和らぎました。

 

 

はじめは本校生徒が、総合学習「長崎学」の発表を行いました。

発表の一つ目は「原爆」についてです。

 

 

被爆80年を超え、被爆地・長崎では、被爆者の高齢化により「語り部」の数が急激に減少しています。

そこで、取り組んでいるのが「家族証言者・交流証言者(家族や語り部から想いを受け継ぎ、語り継ぐ者)」です。

本校生徒は「長崎に住む私たちには原爆を伝えていく使命があります。同時に、長崎以外の土地の皆さんには、それを知っていく責任があると思うのです。」と語りかけました。

修学旅行のメインとして平和学習に取り組む暁星小の皆さんは、同世代である本校生徒の言葉を、一言も漏らさぬよう真剣な表情で受け止めてくれました。

 

二つ目のテーマは「チリンチリンアイス」でした。

 

 

本校に来る前にチリンチリンアイスのワゴンを見ていた児童も多かったようで、自然と笑顔がこぼれる柔らかな一幕となりました。

 

 

暁星小学校の児童の皆さんからは、学校紹介や東京の戦後復興、東京の自然について発表してもらいました。

 

 

空襲の歴史を乗り越えて発展した東京の姿を知ることで、平和の尊さを別の視点から捉え直すことができました。

特に、全国で3校のみとなった男子小学校としての活気ある様子は、共学化して16年が経つ本校生徒にとって新鮮な驚きであり、お互いの環境の違いを知る良い刺激となったようです。

 

 

交流会の締めくくりには、本校生徒から暁星小学校の皆さんへ、ささやかな、けれど特別な贈り物を手渡しました。

それは、長崎の美しい風景写真を収めた、手作りのしおりです。

写真は全て、本校のICT担当の宮﨑先生が撮りためたものを使わせてもらいました。

 

 

このしおりは、中1の生徒たちが総出で、一枚一枚心を込めて制作したものです。

制作現場では、全員がそれぞれの役割を分担し、驚くほど手際よく、手に取った時の手触りまで考え、角を丸くカットしたり、リボンを通したりしながら、丁寧な手仕事が進められていきました。

そこにあったのは遠くから来てくれる姉妹校の仲間に「長崎を好きになってほしい」「喜んでもらいたい」という純粋なおもてなしの心です。

 

 

 

 

贈呈の瞬間、会場にはこの日一番の笑顔が広がりました。

「わあ、きれい!」「これ、どこで撮ったの?」と、目を輝かせて喜んでくれる暁星小学校の皆さんの姿がありました。

その最高の反応を見た瞬間、制作に打ち込んできた本校生徒たちの顔にも、パッと明るい達成感の笑顔が広がりました。

 

 

 

距離にして1000km近く離れている東京・暁星と長崎・海星。

訪れる機会が少ない異なる土地、異なる文化を「知る」という貴重な経験は、両校の児童・生徒の皆さんにとって大きな宝となったことでしょう。