職場体験に向けて
本日は終日雨予報が出ています。
気温は19℃、暖かな朝ですが、湿度が高く梅雨の気配を感じます。『走り梅雨』とまではいかなそうですが、今週は雲がかかるお天気が続きそうです。
「おはようございます!」
2メートル前を見る感覚で、首を曲げずに腰を曲げ、男子は横、女子は前で手をそろえて、1・2・3で顔を上げる。号令前に、一息入れて手順をイメージ、今週から中学2年生各クラスで見られる挨拶です。
整ったお辞儀と元気な声、気を抜けば、まだまだ崩れがちですが、目標はこの挨拶が、日常になることです。
10月に臨む『職場体験学習』、2年生の総合学習がいよいよ始まりました。
生徒の受け入れに際しましては、前年度同様40社を超える事業所様にご協力をいただきました。誠にありがとうございます。
職場体験学習一歩目、オリエンテーション。
「君たちはどんな力を身につけて社会に出て行くのでしょうか。」
生徒たちは1年次、『自分史』や『履歴書』『支えてくれた人への感謝の手紙』を書き、自他把握を行ってきました。その際、自分が学びたいこと、興味がある職業についても考えを進めてきました。
将来像を想い描く準備は1年生から始まっています。
語学力、主体性、粘り強さ、論理的思考力、コミュニケーション力、専門知識、ビジネスマナーなど、悩みながらも各々が答えを挙げてくれました。
「独創性です。」「主体性です。」「コミュニケーション力です。」「一般常識です。」
誰かに聞きながら、自分で考えながら、自分を掴もうと考え、そこからそれぞれが将来の自分を想像して出した答えは、もちろん生徒の数だけあります。
この日、高校・進路指導部就職を担当している鶴野先生の講話もありました。
「中学2年生の皆さん、私たちは何のために働くのでしょう? 君どう思いますか。」
「はい、社会や誰かの役に立つためです。」
「そうですね、素晴らしい答えです。充実感を得るためや家族を養うためなど、他にもさまざまな答えがあると思います。その全てが正解です。そして、君の答えのもう一つ素晴らしい点が『はい』ときちんと返事をして答えたことです。当たり前のように思えますが、『前を失礼します』や『お食事中失礼します』、ちょっとした挨拶や返事が君たちの印象をがらりと変えます。」
講話では、「働くことの大変さから学べる周囲への感謝の気持ちと、自分の存在が感謝される喜び」「海星先輩を先生が職場訪問し後輩に伝えて欲しい言葉」など、多岐にわたりました。
「先輩方が実際に体験したことを聞いて、今の授業がいかに大切か、何かを続けることの大切さを、改めて感じることができました。」
「ワンランク上のコミュニケーション能力」として挙がった、『自分の長所・短所を言うことができる』を実際にグループワークをしながら行い、意思表示や自己理解の難しさを感じました。
「自分の短所に比べて、自分の長所が出てきませんでした。自分の短所や悪いところを見つけて改善することも良いことだけど、長所や良いところをきちんと見つけて、自分を認めてあげないといけないと思いました。」
「もっと自分をアピールできるようになりたいです!」
講話の後、生徒が書いた感想の一部です。
そして、あいさつや起立着席の指導。
「私は人前で話すことが苦手です。でも、お店の感じが良い店員さんは、いつも笑顔でお辞儀と挨拶をしていて、そんな店員さんを見ると『私もあんな風になりたいな』と思います。だから、常識、礼儀を身につけて、素敵な人だと思われる、頑張りたいと思いました。」
どんなことだろうと一朝一夕で身につくことなどありません。
まずは授業前、毎時間の挨拶から。
継続を積み重ねて、今秋、生徒たちは社会の扉をノックします。
※ 写真は2年生総合学習の様子。