霞がかかってはいますが、それをもろともせず満月の輝きに照らされている朝。
気温は-2℃、夜には雪もちらつく予報も出ていますが、冬の風物詩とはいえ今日ばかりは雲が晴れることを願わずにはいられません。
その理由。今夜は満月が通常よりも大きく見える『スーパームーン』、満月が1月で2度起こることを指す『ブルームーン』、さらに『皆既月食』が重なる非常に珍しい日だそうです。
南東の方角に浮かんだ月が、21時ごろに欠け始め、22時ごろには完全に欠けて皆既食となります。その後、0時ごろに元の満月となるそうです。皆既食中の月は、真っ暗になって見えなくなるわけではなく、赤銅色と呼ばれる赤黒い色になることから『ブラッドムーン』とも呼ばれます。
めったに見ることができない空の芸術を是非とも目にしたいものです。
第63回長崎県小・中学校児童生徒美術作品展『子ども県展』
さて、先日『子ども県展』の結果が発表され、2名が特選、9名が入選という見事な結果を残しました。
特選
1年生 森 愛恵 さん 『ウミナリズム』
「海の多様性を表現したいと思って、背景に様々な色を使いました。また、くらげの頭の模様にこだわっています。縦横、さらに和柄と工夫を凝らしました。」
2年生 小林 萌華 さん 『花の惑星』
「花が好きなので、テーマは花と決めていました。環境汚染が問題となっている地球に花が溢れてほしいという願いを込めて100本のペーパーフラワーを使って製作しました。」
特選の作品は、1月23日(火曜)から28日(日曜)までの期間『長崎県美術館県民ギャラリー』にて展示していただきました。
入選
〈 1年生 〉
鶴巻 乃和さん
野田 姫菜さん
松尾 菜々子さん
立石 優花さん
〈 2年生 〉
高比良 愛莉さん
〈 3年生 〉
松尾 悠作くん
藤本 隼多くん
浦 紗菜さん
豊村 朋可さん
美術部員だけでなく、有志として参加した生徒の作品も入選を果たしています。
美術部顧問 團先生(第60回 野口弥太郎賞授与)は、「生徒たちはそれぞれ昨年10月頃から日々コツコツと自分の作品とよく向き合って取り組んでいたのです。」と教えてくれました。
( 昨年10月の美術部の様子 )
加えて『子ども県展』への取り組みについても話してくれました。
「現代のように物が多く、大量消費型の社会は『選択する社会』だということもできます。たとえば、服が欲しいときにお店に行って、そこにある商品の中から形・色・サイズを『選ぶ』ということが当たり前になっています。」
「便利な反面、『選ぶ』ことは『妥協』を含むこともあります。自分が思い描いた理想のものに近いものを選んだり、理想のものがない場合は自分が求めてもいない流行のものを買ってしまうこともあります。」
「そういう時代だからこそ、時間をかけてでも、自分が本当に作ってみたい、手に入れたいと願う理想を思い浮かべ、作り上げようとする取り組みが大切になってきます。自分が本当に理想としていることを深くイメージし、制作し、手に入れた経験が根底にあることで、本当に自分の心を満足させるものや事柄を選択できるようになると考えています。」
「今回の結果に、嬉しい思いをした部員も、悔しい思いをした部員もいましたが、まだまだ道半ばです。自分の作品と改めて向き合い、より高い自分の理想へ向けて、諦めず頑張って欲しいと思います。」
イメージを形にし『本当の満足感』へ近づいた生徒たち。
森さんと小林さんの作品は、『佐世保市博物館島瀬センター』にて2月7日(水曜)から11日(日曜)まで展示される予定です。夜空の満月に負けない美しい作品、お時間がありましたら、是非足をお運び下さい。
※ 写真は森さんと小林さん、昨年10月の美術部の様子。