気温は13℃とこの季節にしては肌寒い朝が続いていますが、節気は『立夏』。
『夏が立つ』。『立つ』には『ある現象が発生する(『明鏡国語辞典』より)』という意味があります。立夏とは、次第に夏めいてくる頃。普段歩いてくる通学路。学校だけを目指すのでは鳴く、五感をすまして歩いてみると、これまでとは違う多くのものを感じることができます。
季節のかたち
中学3年生が国語授業で取り組んだ教材『立ってくる春』(川上弘美『あるようなないような』より)。
題材は「夏」ではなく「春」ですが、筆者は春の始まり『立春』を次のように表現します。
「さまざまな小さい生き物でみっしり埋め尽くされた一枚の絵が、地平線の向こうにゆっくり上がり、4月ともなれば全天を覆うようになる」
そこで、3年生には『立ってくる夏』を表現してもらいました。
「様々な事物の音であふれたオーケストラのようなものだ。舞台の幕が上がると梅雨の音、風鈴や花火や蝉の音、日々変化し、重なりながら音が増していく」
「まぶしい太陽や輝く海、夜空に開く大きな花火、様々な光を包み込んだ雲のようなものだ。真夏の入道雲のように形を変えながら次第に大きくなっていく。8月ともなれば、見上げきれないほど大きくなり強い輝きを放つ」
立夏に入りまもなく一週間。
私の学習法
さて、その中学3年生が取り組んだのが、『後輩へ伝える私の勉強法』です。来週の定期考査を前に、中学1年生に向けて2年間で培った勉強を伝授します。
記入スペースにぎっしりと書き込んだのは、これまで手応えがあった学習法や失敗談。中学1年生の時を思い出しながら、不安にならず、一生懸命に勉強できるようにアドバイスとともにエールを送ります。
彼らもまた1年生の時には先輩たちから勉強法を教わり、高校3年生の先輩からはその姿勢を実際に見学させてもらいました。
(中学3年生が1年生時。高校3年生の自学見学)
教わりながら、自分で工夫しながら試行錯誤し、成功も失敗も経験しながら積み上げてきた『私の学習法』。
「まずは授業が大事だよ。日々復習、テスト勉強を始める目安は2週間前が一番。分からないところは、絶対に聞こう。」
「分かったつもりではなくて、きちんと復習をし、分からないところを中心に学習を進めて いこう。解けると思った問題も解けないことがあるよ。」
日頃の学習からテスト本番まで、プリント一杯になったアドバイスを、じっと読み込み1年生の皆さん。
「暗記は登下校中や少し時間があるときに少しずつやろう。声に出すのも効果的。」
「自分用の参考書を作るつもりでノートを作ってます。覚えるだけでなく範囲の問題は全て解けるようになるまで解き尽くそう。」
「暗記の仕方やかける時間は人それぞれなので、自分なりの方法を見つけてください。」
「準備も大事。シャーペンのしんは大丈夫? コンパスを忘れてあわてることがないようにね。」
「朝ご飯を食べよう。頭が働かないよ。」
「テストでは絶対にミスがあると思おう。見直しは必ずすること。頑張れ!!」
「緊張しますが、先生や先輩の言葉を参考にして頑張ります。」
学習法は脈々と受け継がれ、季節が巡れば、やがて彼らが教える側となります。
始まった『放課後自学会』。
背中押され、初めての定期考査に向けての取り組み。来年は君たちが頼もしく教える側になりますよ。
※ 写真は中学3年生、中学1年生自学会の様子。
平成30年 海星同窓会総会
■日時 2018年5月26日(土曜) 18時~
■場所 平安閣サンプリエール
■会費 5,000円(25才以下の方は2,000円 同窓会事務局・濱崎先生まで)
■お問い合わせ先
海星同窓会事務局(095)826-7321(海星学園内)