足場を固める


  台風の影響から、空には雲がかかり、風が少し強く感じます。


 校舎に目を向けると、改修工事中だった校舎から足場が撤去されようとしていました。
 たくさんの鉄の棒を1本1本丁寧に取り外している様子を見ていると、逆にこの土台を作るために1本1本丁寧に、時間をかけ、たくさんの材料を使って足場を作ったのだということを感じます。
 足場は命を守るものです。改修という仕事を安心して行うことができるように作業をされている方々は、このように気を抜かず丁寧にこの高い高い足場を作るのでしょう。

 今日も自習に取り組む中学1年生はまさに足場を作り始めたところと言えるのではないでしょうか。
 この1週間ほど中学1年生は黙々と「自習」に取り組んできました。
 自ら学ぶべき事を考え、判断し勉強に取り組んでいく。
 この姿勢は一朝一夕で身につくものではありません。こつこつと積み上げてこそ形になるものです。
 さらに、積み重ねることをおろそかにすれば、もろく崩れやすくなります。
 
 この足場は「自信」になります。そして、高く高く積み上げることで、どんなものにでも手が届く可能性になります。
  
 

 同じ校舎の中には今まさに自らの望むものに手を伸ばそうとする先輩がいます。
 高校3年生の先輩はこれまでに積み上げた足場をさらに丁寧に積み重ねて可能性を広げています。
 
 ただ、彼らも道の途中です。「自分」という建築物を建てるためにはまだまだ足場は足りません。

 揺るぎない足場を作るため、揺るぎない「自分」になるため、今日もこつこつと積み上げていきましょう。