海星中学校入学試験
漂着瓶に咲く花
中学生物部の3年生の作品が、科学技術団体連合主催・文科省共催「第4回サイエンスフォトコンテスト」において、全国で五本の指に入りました!
このコンテストは、「発見!身近な科学の不思議や驚き」をテーマとした写真作品を、高校生だけでなく広く一般に募集したものです。
最優秀賞1点に次ぐ上位4点に贈られるのが、今回いただいたサイエンス賞になります。
「漂着瓶に咲く花」というタイトルの受賞作品はこちらです。
漂着ゴミである空き瓶にくっついているのは、白い花びらではありません。
すべてが、たくさんの白い貝たちです。
クラスメイトに祝福されていた受賞者に話を聞きました。
「去年の夏、南島原市口之津に住む祖父母宅の近くにある海辺で見付け、思わず写真に残しました。
何枚も撮ったわけではなく、その場でこの一枚だけを撮ったんです。
でも、なぜか忘れられない一枚になり、消せずにずっと残していました。
このコンテストについて生物部顧問の美明先生から伺い、応募してみたら、こんな賞をいただけてビックリです。」と話していました。
担任の原先生は、
「普段、あまり笑みを見せる生徒ではありません。
しかし、今回の受賞を告げた時に見せた笑顔は、この3年間の中で一番の笑顔でした。」と嬉しそうに教えてくれました。
最後に、「なぜ思わずカメラを向けたんですか?」と問いかけてみました。
すると、少し考え込み、こんな答えを返してくれました。
「ゴミだとも知らず、でもそこで生きる貝たちの姿に、命の美しさを感じたからです。」
生物部として活動してきた日々の中で、彼はたくさんの命と出会ってきました。
その一つひとつの出会いが、どんな命とも真摯に向き合う姿勢と、命の営みの美しさを感じ取る感受性を育ててくれたのでしょう。