海星中学校入学試験出願受付中
現在、令和7年度海星中学校奨学生入学試験 Ⅰ・Ⅱ 及び一般入学試験 Ⅰ のインターネット出願を受け付けています。
また、明日11月15日が出願書類の提出開始日です。
【インターネット入力期間】
◎奨学生入学試験 Ⅰ 2024年11月1日(金)~2024年11月20日(水)
◎奨学生入学試験 Ⅱ 2024年11月1日(金)~2024年11月29日(金)
◎一般入学試験 Ⅰ 2024年11月1日(金)~2024年11月29日(金)
【出願書類の提出】
◎奨学生入学試験 Ⅰ 2024年11月15日(金)~2024年11月25日(月)
◎奨学生入学試験 Ⅱ 2024年11月15日(金)~2024年12月2日(月)
◎一般入学試験 Ⅰ 2024年11月15日(金)~2024年12月2日(月)
出願についての詳細はこちらからどうぞ。
インターネット出願サイトはこちらからどうぞ。
インターネット入力後の出願書類提出となりますので、お間違えの無いようお願いいたします。
つないでつくる
「10月はたそがれの国」という邦題は、秀逸だ。原題は「The October Country」で、直訳すると「10月の国」。
アメリカのSF小説家、レイ・ブラッドベリの作品集につけられたタイトルだ。(「The October Country」という小説はない。)
「たそがれ」に当たる言葉は使われていないのだが、この言葉はこの作品集の持つ雰囲気にぴったりと当てはまる。
「盛りを過ぎて、終わりに向かっていくものの寂しさ」とでも言ったらいいのだろうか。
全ての作品を、正しく翻訳する。それだけではなく、作品を深く理解し、アメリカでの「October」の持つニュアンスを考えたうえで、そのニュアンスを表現できる日本語を探してくる。
そうして初めて「The October Country」は「10月はたそがれの国」になるのだ。この邦題に惹かれてこの本を手に取ったという読者も多いのではないだろうか。
翻訳するということは、相手の文化的背景を理解していないとできないのだとつくづく思わされる。
単純な翻訳ならAIに任せてしまえばいいのだろう。しかし、小説や映画のセリフなどの特定の意味を含んだものを翻訳するというのは、まだ人間しかできないのではないだろうか。
(実際に、あるAIに「『The October Country』というレイ・ブラッドベリ英語の小説集のタイトルを、作品の持つ雰囲気を踏まえた邦題をつけて」とお願いしたところ、「『十月の幻想国』でどうですか?」と返ってきた。なかなか頑張っているけれど、説明的で「たそがれの国」にはかなわない。)
異なる文化圏の人と実際に接することも、人間にできてAIにできないことだろう。
11月5~8日、海星中学2・3年生の16名が異文化交流海外研修(韓国)で、韓国を訪問した。
この研修は、日韓双方の中学生が互いにホームステイを行いながら日常生活を共にする「バディシステム」を導入している。
バディやホストファミリーと過ごしながら、韓国のさまざまな文化にふれた。
そこで初めてお互いの違いに気づくこともある。
日本と韓国は、同じ「箸」と「コメ」の文化圏だ。
なのに、食器を持ち上げないとマナー違反だったり、食器を持ち上げるとマナー違反だったりと細かな違いはたくさんある。
近いからこそ、その違いが原因でぶつかり合うこともあるだろう。
でも、その細かな違いを取り除いたところに共感できる何かがあるかもしれない。
実際の生活に触れることで、言葉の違いだけではない文化の違いを知る。
それが、相手の文化だけでなく自分がいる文化についての理解を深めることにもなれば、素晴らしいことだ。
相手の文化に染まるのでも、相手の文化を拒絶するのでもなく、二つの文化を深く理解することで新しい何かが生まれてくる。
異文化交流はそういう可能性を持っている。
今回の訪問には本校校長も同行し、韓国・Pungsaeng Middle Schoolとの教育提携校の協定を正式に結んだ。
継続的な交流により、本校生徒の国際感覚が磨かれていくことに期待したい。
韓国から帰ってきた16名の生徒たち。
この先、どんな新しいものを見つけていくのだろう。
「The October Country」が「10月の国」ではなく、「10月はたそがれの国」になったような「直訳」ではない「翻訳」を見せてほしい。
その可能性をあなたたちは手に入れたんだよ。