※海星ホームページTopには、様々なカテゴリがあります。詳細な行事予定につきましては、Topページ『月間行事予定表』からお入り下さい。
■マリア会姉妹校HP紹介
1888年(明治21年) 暁星学園創立 東京
1892年(明治25年) 海星学園創立 長崎
1898年(明治31年) 明星学園創立 大阪
1946年(昭和21年) 光星学園創立 北海道
■吹奏楽部
◆長崎県アンサンブルコンテスト
(中 学) 12月17日(土) 出演56番 17:16~
(高 校) 12月18日(日) 出演21番 14:00~ 場所:両日とも諫早文化会館(駐車場有)
◆第1回ながさきドリームブラスコンサート
平成29年 1月 5日(木曜) 13時30分~開場 14時~開演 場所:ブリックホール
(ゲスト校) 福岡工業大学附属城東高校・千葉 柏市立柏高等学校・県内各校吹奏楽部
※チケットは、本校吹奏楽顧問 下村まで(地歴公民科)
日曜日、街を歩くと郵便局前に臨時の販売所。年賀はがきを販売していました。
12月も中旬、今日は12月12日です。
『イイジ・イイジ』の語呂合わせで、本日は「漢字の日」。毎年恒例、清水寺で今年を表す漢字が発表されます。
2015年は『安』でした。果たして今年は何でしょうか。
今朝の気温は7℃。来週水曜からは、もう冬至を迎えます。
週末、各クラブ活動は、遠征・練習試合・練習に臨みました。対戦いただいた各競技・各チームの皆様ありがとうございました。また保護者の皆様、OB・OGの皆様におきましては、いつもあたかいご声援ありがとうございます。
12月中旬を迎えた先週金曜日、宗教講話が行われました。
まずいつも通り聖書を朗読(ルカ福音書9章18~25節「ペトロの信仰告白」)そして、『救い主~目に見えない神様の導き~』の演題で講話を始めました。
「12月、師走に入り一年を締めくくる時期となりました。」
そう言うと、先生はこう続けました。
「海星学園では、この時期に歳末助け合い運動を実施していますが、今年で30年という節目を迎えます。生徒の皆さんにお願いですが、長崎県内の4つの児童養護施設(マリア園、みのり園、浦上養育院、聖母の騎士園)の援助のため、物品提供にご協力ください。」
「学用品や文具類、日用品など各ご家庭から1品だけでも構いません。どうぞ宜しくお願いします。また、12月の如己の会の献金は、長崎新聞社が主催する「歳末助け合い募金」へ寄付を致しますので、合わせてご協力をお願いします。」
そして福田先生は、カトリックのクリスマスについて説明をされた後、次のような話を全校生徒に始めました。
「鈴木秀子シスター(聖心女子大学教授)が書かれた本(『仏教・キリスト教・死に方・生き方』の中のお話しをご紹介しますが、実際にあった出来事です。」
それは小学校5年生の男の子と、女性の担任の先生のお話しです。
その先生はクラスの子どもたちのことを大切に思って接していましたが、一人だけどうしても心の中で受け入れることができない子どもがいました。彼女は教師としての務めを一生懸命に果たしていたのですが、その男の子を見ると「あの子は服は汚いし、親の躾もなっていない。
だらしがないし無気力で勉強する意欲がない。あの子を見るたびにイライラする。あの子さえクラスにいなければいいのに」と心の中で思い悩んでいました。そして、5年生の指導記録にその子の悪い面ばかりを記入していたそうです。
それから、しばらくしてその担任の先生は、男の子の1年生からの指導記録に目を通し始めます。1年生の時の指導記録にはこう書かれてありました。「朗らかで友達が大好きで、人にも親切。勉強もよくやりきちんとしていて、優秀で将来が期待される」と。先生は「これは間違いでしょう。他の子供の記録に違いない」と考えました。
2年生の指導記録には「母親が病気で世話をしなければならなくなり、学校に時々遅刻する」と書かれてありました。
3年生の指導記録には「母親の病気が悪くなり、家のことで疲れていて、居眠りが多くなってきた。
3学期に入って母親が亡くなり、希望を失って悲しんでいる」と書かれてありました。
4年生の指導記録には「父親は生きる希望を失い、アルコール依存症となり、子供に暴力をふるっているらしい。虐待の可能性あり」と書かれてありました。
指導記録を読みながら、先生の胸に痛みが走ります。無気力でだらしがないと決めつけていた子供が、突然、深い悲しみを背負って生き抜いている生身の人間として、自分の目の前に現れたからです。
表面的な先入観で見ていた世界が音を立てて崩れ、自分が考えもしなかった別の世界が現実に存在していることに気付きました。その先生にとって目が開かれた瞬間でした。
その日の放課後、先生は男の子に声をかけました。
「先生はこれから夕方まで教室で仕事をするから、よかったら教室で勉強しようか。分からないところがあったら教えてあげるよ」と。
それを聞いた男の子は初めて笑顔を見せました。それから毎日、男の子は放課後になると自分の机で熱心に予習・復習をしました。先生は、その様子を見て安心し、ただそばにいるだけでこの子は大丈夫だと感じたそうです。
ある日、教室で初めてその子は手を挙げて質問にきちんと答えました。先生の心の中に大きな喜びが湧き上がります。その子は自信を持ち始めていたからです。
クリスマスの午後、学校は休みでしたが気になって教室に行ってみると、いつもと同じように男の子は勉強をしていました。先生を見つけるとすぐに走り寄ってきて、しわくちゃの紙によれよれのひもで縛った、小さな包みを先生に手渡しました。それはクリスマス・プレゼントでした。
帰宅して包みを開けてみると、小さな香水のビンが入っていました。これはきっと亡くなったお母さんが使っていた香水に違いないと感じた先生は、香水を一滴付けて夕暮れ時にその子の家を訪ねて行きます。
家の中は想像以上に汚く、雑然としており、彼はしょんぼりと一人で本を読んでいました。
先生が突然訪ねてきて嬉しくなった彼は、先生に抱きついていき、「ああ、お母さんのにおいがする。今日は素敵なクリスマスだ」と言って大喜びしたそうです。
彼が小学校を卒業するとき、一通の手紙が先生に届きます。「先生は僕のお母さんのようです。今までで出会った中で一番素晴らしい先生です。ありがとうございました」と。
6年後、また一通の手紙が届きます。「明日は、高校の卒業式。僕は5年生の時、先生が担任でとても幸せでした。教室に放課後残って一緒に勉強できて嬉しかった。そのおかげで奨学金をもらって医学部に進学できるようになりました」と。
さらに10年の歳月を経て、また手紙が届きます。「先生は僕にとって最高の先生でした。先生は僕を一人の人間として生き返らせてくれました。今僕は医者として沢山の人間の苦しみや悲しみに直面しています。父からたたかれたとき、今の患者さんと同じ痛みを感じたものです。この患者さんがどんなに痛いかがよく分かります。最近5年生の自分を思い出します。あのまま駄目になってしまう僕を救ってくれたのは先生です」と。
さらにその一年後、もう一通の手紙が届きます。それは彼の結婚式の招待状でした。
その招待状に「先生、母の席に座ってください」と一行添えられていました。
披露宴の時、医者になったかつての少年は、先生を「母以上の存在です」と皆に紹介し、抱きしめました。
先生を抱きしめると「ああ、お母さんのにおいがする。」とつぶやきました。
先生は、長い年月、蒸発しないように大切に保存してきた香水の最後の一滴を付けて結婚式に参列していたそうです。
生徒の皆さんにとって「救い主」とは一体誰でしょうか。
目に見えない神様は、目に見える身近な人を通して私たちに働きかけ、導き、救ってくださると私は信じています。
いつか私たち自身も、誰かの「救い主」となることができたら幸いだと思います。
この話を聞いた後、私たちは「Savior, again to thy dear name」(オルガン曲)を聞きながら音楽黙想をしました。
そして今朝もきれいな正門。
午前6時前から、今日も元気に登校してくる皆さんとの挨拶を楽しみにしながら、竹ぼうき。
※写真は宗教講話の様子。
■12月9日