チチィ、チチィ と少し雨が残る朝におそらく白鶺鴒(しろせきれい)が鳴いています。地上で歩き時には長い尾を上下に地面をたたきながら移動する鳥。この鶺鴒という鳥は、日本書紀(8世紀)にも登場しています。
路面が濡れている今朝の気温は23℃。ゆっくり太陽が昇っているのか、厚い雲の向こう側が明るくなってきました。
マリア会創立200周年
創立125周年を迎える海星学園。そして今年は、その母体マリア会創設200周年です。
昨日1・2校時目、マリア会より木寅神父様に来校いただき、マリア会創立200年記念講演がおこなわれました。
木寅神父様は、かつて海星学園で教鞭をとっていた経験があります。宗教・英語、そしてシャミナード寮長として2期・合計15年。清水校長からの紹介後、マリア会歴史、海星歴史について大変興味深い講話をいただきました。
6世紀からギリシアを中心に広がったイコンについて。
ロマン主義画家ドラクロアや、フランス・ブルボン朝、フランス国旗。
美術館や博物館、教科書でしか目にしないものが、私たちマリア会とこれほど身近な存在だと再認識し、感動を覚えました。
1817年、フランス革命・ナポレオン退位、ウィーン会議後にフランス・ボルドーで誕生したマリア会。
教育活動に関しては、出会った煙突掃除をする少年たちに豊かに育ってほしいという願いから始まりました。そしてマリア会は世界へ。
七月革命・二月革命を経て、1870-71年フランスはドイツとの戦いに敗れ両国の国境地帯に位置するアルザス・ロネーヌ地方を失います。(ドイツ名では、エルザス・ロートリンゲン地方)アルザス地方を失ったことをきっかけにマリア会はフランスの地以外にも、スペイン、イタリア、そして日本など世界にその手を差し伸べる範囲を広げました。
ローマ・パリ・マドリード・デイトン・セントメアリー・ハワイ・モッポ・マデロ・インド・ナザレ・ケニアなどそのほか私たちの兄弟が現在世界中で学んでいます。
56日間の航海を経て日本に到着したマリア会会員5名(明治20年)。
日本における最初の種まき、1888年東京に暁星高校が誕生します。そして1892年(明治25年)わが海星高校が長崎・浪ノ平に誕生。外浦への移転を経て、日清戦争開戦翌年の1895年(明治28年)現在の東山手に根を下ろしました。大阪・明星学園、札幌・光星学園とマリア会の手は日本中に差し伸べられて行きました。
1918年、海星修道院が二階建てから三階建てへ、1928年は海星35周年・講堂完成、太平洋戦争が開始された1941年海星50周年、1967年には体育館が完成しました。翌68年に6年コース開始。73年には木寅神父様が寮長を務められた経験があるシャミナード寮落成式。
大きな歴史の中に、現在私たちは学んでいる自覚を抱くことができた素晴らしい記念講演でした。
以前、神父様が海星に奉職されていたことがあったからではありませんが、終始あたたかい瞳と言葉で私たちに語り掛けてくれました。
そして最後は驚きのじゃんけん大会。
私たちは約2時間、神父様に心を奪われ記念講演を終えました。
平林生徒会長から、お礼の言葉。
生徒会長の言葉1つ1つに大きくうなずきながら、全校生徒を見つめる神父様に「神愛・人間愛」を感じずにはいられませんでした。
※写真は、記念講演の様子。