観る・聴く・深める


 

夏めく、夏浅し。

 

立夏(今年は5/5こどもの日)を過ぎ、日中気温は20℃を超える暑さが続いたゴールデンウィーク。

職員室前に掲げられているホワイトボードには、各クラブが公式戦・遠征・練習試合に参加する予定が書きこまれていました。対戦いただいた各競技・各チームの皆様ありがとうございました。また保護者の皆様・OB・OGの皆様におかれましては、いつもあたたかいご声援ありがとうございます。各大会運営皆様、関係者皆様、感謝申し上げます。

さあ、今日から定期考査一週間前となりますね。14日(水曜)から始まる学期最初のテストに臨めるよう、学習時間を効率よく捻出していきましょう。

 

観る・聴く・深める─GW、ふたつのまなざし

 

大型連休中、多くの人が一息つくこの時期にも、校内外において部活動生徒はそれぞれの目標に向かって静かに、しかし着実に歩みを進めていました。今回は、ゴールデンウィークを利用して活動に打ち込んだ「生物部」と「放送部」の様子をご紹介します。

 

「観察日和、GW」

 

生物部は、部員同士の交流を深めるとともに、干潟や汽水域といった限られた環境にしか生息しない希少な生物の観察に取り組みました。現地では、実際の環境に身を置いてこそ出会える生きものたちとふれあいながら、多くの発見を重ね、知識を深めていきました。また、現在研究テーマとして取り組んでいる「ヨコエビ類」の採集を目的に、長崎県内の複数のフィールドをめぐる合宿を実施。現場での調査と観察を通して、生態への理解をより一層深める機会となりました。

(柳の浜海浜:西海市での採集活動風景)

 

高校生10名と中学生4名と採集活動に臨んだ生物部。

新入生の一人から「長靴を履いていたけど、気にせず濡れながら夢中で採集したのが楽しかったです!」と。そして「合宿ではみんなの普段見ることができない一面を知ることができて、より仲良くなれた気がします!」ともう一人の新入生からのコメントをいただきました。

(ハマサジ【準絶滅危惧種】)

 

(ハクセンシオマネキ【一部の干潟にしか生息しない】片腕だけ太いカニです)

 

(マメコブシガニ【準絶滅危惧種】 あら、かわいい♡)

 

(漂着していたカブドガニ【天然記念物】の頭部)

 

(佐世保青少年の天地に宿泊し、「朝の集い」で挨拶をする生物部長の松尾くん)

 

(モリモリ食べて今日も採集頑張ります!!)

 

 

 

『伝える』は取材から始まる─音と言葉と権利を考えたGW

一方の放送部は、アナウンスと朗読の技術向上を目指し、他校との合同研修会に参加。専門の先生方から直接指導を受ける中で、「伝える」とは何かを改めて問い直す濃密な時間となりました。

(ニュース原稿にじっくり向き合い、音にする前の“準備の大切さ”を学ぶ姿が印象的でした。)

 

(午前中の講義の後、午後から学校でアナウンス原稿のために追加取材をする放送部員)

 

(新入生も取材した録音を聴くために先輩から使い方を教わります)

 

(ランチミーティングも番組企画の話で盛り上がります)

 

翌日、番組制作に関連して行われた権利処理講習会では、過去の事例を通して、著作権や生成AIに関する知識を深め、自分たちの制作物をより責任ある形で発信していく意識を高めました。

(番組制作の細目注意事項の多さにため息が…… 規定違反にならないように確実にメモをとります。)

 

 

自然と向き合い、生命の多様さと奥深さを知る生物部。言葉と音の力を信じ、聞き手に届ける表現を磨く放送部。それぞれの場所で、それぞれの方法で、自分たちの「問い」と「答え」を探し続けたゴールデンウィークでした。

※写真はGW中の生物部と放送部の様子