日の出時刻5:19。昨日は下校時間を過ぎたころ突然の激しい雨に驚かされました。今朝はその雨のおかげか、いくぶん空気がひんやりと感じられます。窓の外からは、かすかにセミの声が聞こえてきました。夏の始まりをそっと告げるような朝です。
さて、昨日の放課後、生徒会室では新旧生徒会メンバーが、来週14日(月曜)に予定されている生徒総会に向けた準備のために集まっていました。
新生徒会のメンバーたちは、旧メンバーのアドバイスを受けながらも、「自分たちはこうしたい」と主体的に意見を出し合い、時には笑い声を交えながらも、真剣な表情で話し合いを重ねていました。
印象的だったのは、旧生徒会のメンバーが少し離れた場所から見守りに徹していたこと。その姿からは、役割を引き継ぐ側への信頼が感じられました。生徒から寄せられたアンケートや質問への回答をまとめ、専門委員会の活動内容をタブレットに共有しながら、発表のイメージを着実に形にしていく様子に、新体制への頼もしさを感じました。
このような「自分たちで考え、自分たちで動かす」力は、週末に行われた国際平和交流の発表の場でもしっかりと発揮されていました。
「伝わる喜び、深まる対話」
(審査員の方々と記念撮影)
7月6日(日)、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館にて行われた「令和7年度 国際青年平和交流事業 発表・審査会」にて、本校の英語部およびフランス交流参加者3名が「海星高等学校 国際平和交流団(Kaisei International Exchange for Peace Program)」として登壇しました。
(英語部およびフランス交流参加者の3名に代表される「海星国際平和交流団」によるプレゼン発表風景)
12月のヌヴェール高校来校の際の国際交流について発表をしました。※「ピース・ウィング長崎」公式HPの中でも紹介されています。ご覧ください。
今回の発表では、12月に来校予定のフランス・ヌヴェール高校との交流計画について、生徒たちが英語を駆使して発表を行いました。3名で協力し合い、構成やビジュアルにも工夫を凝らしたプレゼンテーションは、審査員や会場の観覧者から大きな称賛を受けました。
特に質疑応答の場面では、2年生が中心となり臨機応変に受け答えをし、「自分たちが考える国際・平和交流プログラム」としての意義をしっかり伝えることができました。
発表後の振り返りでは、生徒たちの口からこんな言葉が聞かれました。
「フランスの核政策について話したとき、審査員の皆さんが一斉に顔を上げたのが印象的でした。興味を持ってもらえたと感じて嬉しかった」
「一方通行の発表ではなく、伝えた言葉がきちんと届いている実感がありました」
「主体的に関わったからこそ、自分の中でも深い学びになったと思います」
これらの感想は、国際交流や平和学習の本質に触れた、生徒たちの確かな成長の証です。
引率指導にあたった英語科の法村先生、ジェィミー先生からは、
「発表会場では審査員の方から、『毎年、海星高校の発表は生徒だけでなく、先生方や学校全体の協力体制も素晴らしい』とのお言葉もいただきました。普段からの授業、部活動、日常の声かけ…それぞれの場面で生徒を支えてくださっている保護者の皆さま、そして先生方のご協力に心より感謝申し上げます。」とお礼も含めての感想をいただきました。
「現在、1年生の参加者を引き続き募集中です。ぜひ、一緒に〝言葉を届ける力〟と〝異文化に学ぶ視点〟を育みながら、世界平和に貢献する歩みを進めていきましょう。」と募集を呼び掛けるコメントも。
あらためて翌日に、発表した3名にインタビュー。
偶然通りかかった理事長先生が、インタビューを受けている最中の生徒に温かな励ましの言葉をかけてくださいました。その瞬間、少し照れくさそうに笑顔を交わす3人の様子からは、緊張の中にも達成感と、支えてくれる大人への感謝の気持ちがにじんでいました。
行事が次々と動き出す7月。
セミの声に背中を押されるように、生徒たちの言葉とまなざしもまた、確かな“motion”を刻みはじめています。
タイトルに込めた”July in Motion”。この先も、そんな前向きな動きを大切に見つめていきたいと思います。
※写真は昨日の雨、生徒会活動、国際交流事業に参加した生徒の様子。