満ちる月、満ちる力。


くんちの始まりとともに、満月の光の下で

6日(月)の夕方、完全下校後の校舎の向こう、修道院の右手に満月が煌々と浮かんでいました。

ウェザーニュースによると、今年は10月7日(火曜)が満月の瞬間で、「中秋の名月」と満月が同日になるのは次回2030年とのこと。(そんなこととは知らず、あとで知って少し恥ずかしいブログ担当者です。)

さて、昨日から始まった長崎くんち。天気の大きな崩れはなく、最低気温22℃・最高気温30℃。くんち風は吹いていますが、夏日を感じる熱気の初日でした。

 

卒業生からつながる“次の一歩”

10月に入り、大学受験や就職試験に向けて面接練習が続いています。

この日はOGの卒業生が助っ人として来校。ホテル業界に進む彼女は、高校時代から「なりたい自分」を思い描き、努力を重ねてきました。現役生の志望理由シートを読みながら、良かった点・改善点を丁寧に指摘。

また、面接に入る前の面接官とのやりとりにも触れました。

「ここまでの道はすぐにわかりましたか?」という問いかけに「はい、事前に地図で調べていたので問題ありませんでした」と、具体的に応じることも大切であると話す卒業生。面接官からかけられた何気ない一言にも「お心遣いありがとうございます」という一言が自然に出るといいので、普段からの心がけ!が大事ととても心強いアドバイス。

 

 

一方、消防士を目指す生徒たちの指導に来てくれたのは、救急隊として活躍する卒業生。

 

 

 

当時まとめたノートを、急遽、就職担当の先生が準備してきました。

なつかしい、と言いながらノートをめくって開口一番、「新聞記事はスクラップしましたね。時事問題も重要ですね。」と。生徒の質問から「長崎という土地でどう動くか」も話題に上がりました。

 



坂道や細い路地が多いこの街では、現場にたどり着くまでの判断や動きが命を左右することもあります。

実際の経験をもとに語られる言葉に、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。

 

「とくに協調性はとても大切です。消防士の主な任務は、消火活動、救急活動、救助活動、防災活動、予防活動と多岐にわたります。これらの活動はどれも個人の能力だけでは完遂できません。だからこそ、より一層コミュニケーションが欠かせないですね」

現場での経験をもとに、社会情勢や時事問題にも触れながら実践的な助言を与えてくれた卒業生の言葉には重みがありました。

 

 

「感謝の言葉をもらう瞬間が、いちばんの励み」と語る卒業生。

厳しい日々の中にも確かなやりがいを感じているそうです。

「受験期は不安も大きいと思うけれど、息抜きも大切に。壁にぶつかっても、仲間と協力して乗り越えられる職場です」と、後輩へ温かいエールを送りました。

 

 

中秋の名月が満ちたように、いま、生徒たちの胸にもエネルギーが満ちています。

卒業生から受け取った言葉を糧に、次の一歩を踏み出すとき。

光も影も、栄養にして――それぞれの道で、自分らしく輝いていってほしいと思います。

 

※写真は面接対策に来校した卒業生の様子