冬の朝、考査2日目の深呼吸


 

「11月26日(水曜)、今日は、いいふろの日です。」スマホに届いた通知文。

 

文字だけなのに、なぜか心がじんわりあたたかくなり、“今日は何の日だろう” と考えてみる時間が、少しうれしい気分にさせてくれました。

 

 

さて、今朝7時。ようやく日が昇りはじめた空は薄明るく、気温は9℃。ぬくもりの残る布団から抜け出すのが少しつらい季節になりました。

それでも通学路の途中、教会の壁に寄り添うように咲く紫の朝顔が、冬の手前でそっと色を残しています。思わず、深呼吸。

 

 

今日は定期考査2日目。

同じ時間がすべての生徒に平等に与えられているはずなのに、その使い方によって胸に生まれる感情は、誰ひとり同じではありません。

「思ったより難しくなかった」

「いっぱい準備したのに出なかった」

終わるたびに湧き上がる一喜一憂。



真剣に机に向かう友の姿を見て焦りが先に立ってしまったり、集中しきれない自分にちょっぴり落ち込んだり。それでも割り切って、“今できること” に静かに向かう生徒たちもいます。

考査前の3連休。

長時間の勉強の合間に、「ちょっと外の空気を吸ってこよう」と、寮生たち。



ストレッチをしたり、体をほぐしに外へ出る姿が見られました。土曜日の人工芝グラウンドでは、白球がふわりと弧を描き、張りつめた心をひとときだけ軽くしてくれます。

夕方には、修道院の建物に差し込んだ光がゆっくりと伸びて、一日の努力をやさしく照らしていました。

そういえば、昨日のブログ「ふゆのおとずれ」に掲載されていた、生徒たちが話してくれた健康管理の習慣…手洗い、うがい、加湿、早寝、みかん、そして温かい食事。どれも、各家庭に流れる見えない“支え”の形そのものです。

勉強に、部活に、生活に。

生徒たちは日々いろんなことを頑張っていますが、そのそばにはいつも、静かに見守り寄り添っている保護者や教職員がいます。その存在を、どうか忘れないでいてほしいと思います。

 

11月が終わろうとする朔風払の候。

体も心も冷えやすい季節。

今日もそれぞれの場所で、あたたかな時間が続きますように。

 

※写真は、通学路途中の風景、人工芝グラウンドの風景。