何もしない未来と一歩を踏み出す未来


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昨日の春嵐には驚かされましたが、いよいよ季節が変わっていることを感じずにはいられません。

一転、今朝は曇り空ですが小鳥のさえずりも聞こえます。

昨朝の傘を抑えながらの通学路から、ゆっくり穏やかに景観を楽しみながらの通学路。新聞配達の方やジョギング・愛犬のお散歩をされている地域の方々と気持ちよく挨拶を交わしながら学園までを歩ける朝です。

気温は16℃。

今日も体育館から、28日(金曜)に控えた体育祭に向けての元気な声と整った足音が聞こえる一日が始まります。

 

『未来の私。ワンランク上のコミュニケーション能力』を聴講

さて、新年度・新学期が始まって間もない昨日月曜。

未来を見つけるロードマップ。

7校時目、第72回生・高校新1年生は『未来の私。ワンランク上のコミュニケーション能力』を聴講しました。

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進路指導部担当による講座で、先輩方を現在の自分を照らし合わせ、3年後の自分を見つける時間を過ごしました。

「先週末から始まった春季戦で、高校生になった実感が沸いています。全国大会出場に向けて、そしてその経験が将来の自分に生きてくると思いました。」

聴講後、1年H組生徒に感想を聞くと、そう述べてくれました。

生物部の環境美化活動

高校生になった実感。

先週末、今週末、運動部活動は、春季戦に挑んでいます。春から新入部員を迎え、新体制で活動しているのは早くも公式戦に挑んでいる運動部だけではありません。

放課後、生物部は、管理しているバラ花壇(通称バラロード)の雑草取りを行いました。

長崎まちぶらプロジェクト認定事業32・『地域植栽によるおもてなし活動』。長崎市と生物部が協力して行っている活動です。

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(顧問 美明先生と山本先生も部員と一緒に活動)

東山手。

長崎観光の銀座ともいっても過言でもない学園周辺。その環境美化に生物部が一役買っています。

バラは年2回、美しい花を咲かせ景観を彩ります。まずは梅雨前にその花を咲かせるバラ。今年はまちプロジェクト活動を初めて3年目です。日々1つ1つ水やりなどの手入れを心を込めて行い活動しています。

今回は、雑草取りやまびき。袋がいっぱいになりました。

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私たちは、オランダ坂を行き交う方々、長崎観光に一役かえる喜びをいただいています。

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手入れ後のバラロードを観察すると、花壇の壁に青色羽毛でお腹が赤褐色のイソヒヨドリ(雄)がやってきました。生物部に幸福を運んできてくれたかと思うほどにきれいな色合いを持った姿に全員で見入ってしまいました。

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「良い活動をすると、良いことがあるなぁ。」 部員全員で、しばらくイソヒヨドリを観察しました。

その私たち生物部ですが、実は春季戦だった土曜・日曜にお天気にも恵まれ活動に参加してきました。

その活動は『市民の森』で、長崎市小学校および中学校理科研究部主催で開催された『春の自然観察会(春の植物)』です。

長崎県理科教育同好会・ナガサキサイエンスプロジェクト・長崎県生物学会が共催しているこの観察会には、様々な分野の権威の先生方をはじめ、県内市内で理科教育に携わっている方々多数参加されています。

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観察会ではスミレを中心に『市民の森』を散策しながら、様々な他の植物について解説していただきました。専門家と一緒にフィールドワークを行う機会は大変貴重な経験です。関係者の皆様ありがとうございました。

普段あまり気にもかけなかったスミレが、解説を伺った後は何回も私たちの目に飛び込んできました。

深く知ると、それらの植物をすぐに見つけることができるのです。不思議な感覚でしたが、「普段は気がつかないだけです。興味を持つと、色んなものが視界に入って野原は宝の山になるよ。」と、先生が教えてくれました。

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スミレだけでも、ヒメスミレ・ツクシスミレ・ナガバタチツボスミレ・タチツボスミレ・ニオイタチツボスミレなどがあると教えてもらいました。

素人では分類は簡単ではありませんが、スミレを見つけることで、私たちは『分類する』という次の好奇心が芽生えました。

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休憩、昼食をとった後は、次の活動です。

希少植物にとって深刻である『シカやイノシシによる食害』を、実際に目で見て知ろうと山を歩きました。

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1匹で1日約3kgの草を食べるシカが八郎岳や唐八景(市民の森)だけでも約4200頭もいます。

単純に計算しても1日に約12トンもの植物が食害にあっているのです。

『市民の森』では、「常に食害を受ける場所」と「柵によって食害から逃れている場所」とでは、全く林床の景観が違っていると聞き、その場所を目指しました。

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(上写真:柵なし・林床に緑がありません)

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(上写真:柵あり・林床に緑があります)

温暖化・砂漠化・オゾン層破壊・酸性雨・森林破壊など、環境を懸念する材料はたくさんあり、正直途方に暮れてしまいます。しかし何かしらの一歩を踏み出さなければ、何も代わりません。

在来種である貴重な品種を守ることは急務だという使命感が、実際に目でみて感じり一層わき上がってきました。

「生き物は、私たち人間のように声をあげることはできないからね。」

驚いた様子で林床を眺める私たちに、美明先生はそう声をかけました。

守ることができなかった生物たちは誰にも知られることなく、静かにいなくなってしまいます。今回の活動を通して、部員が「先生、声なき声を聴きとることのできる人材になりたいです。」と、帰路話してくれたことに全員が活動の意義を感じました。

今年も生物部活動の幅を広げ、環境状態をより多くの皆様に知っていただき、私たちがフラッグシップとなって環境意識を高めていける一助を継続します。

ますますの新入部員入部を、他部活動同様に私たちも、お待ちしています!

※写真は、昨日と生物部活動の様子。