大学入学共通テスト(プレテスト)


今シーズン、朝の気温が初めて10℃を下回り、今朝は9℃。

これくらいの気温になる朝は、静まりかえっていることに気がつきます。見事な景観で知られる東山手。早朝、夜の光が残る景色は、誰かに教えたくなるくらい美しくとても綺麗です。

大学入学共通テスト

センター試験まで、あと58日。私たち三年間の成果を発揮する場面がいよいよ近くなってきました。そろそろライフスタイルを朝型にしていく受験生。

さて、2021年1月から現在の大学入試センター試験に代わって「大学入学共通テスト」が実施されることはご存じだと思います。

その大学入学共通テスト・当該学年ではありませんが、高校2年生が集まり説明がありました。

「要は力試しです。」

浦濱進路指導部長は、新大学入学方式調査のために実施される試行調査に参加する高校2年生(全国)に、まずそのように声かけをしました。

「全国高校から1900校が参加して実施される新テスト、自分の可能性を信じてまずは一緒に取り組んでみましょう。」

変更点

大学入学共通テストは下記の点が現行センター試験とは異なります。

1.国語と数学Ⅰに記述式が導入されます。(現行はマーク式解答のみ)

2.国語の解答時間が100分になります。(現行は80分)

3.数学Ⅰ・数学Aの解答時間が70分になります。(現行60分)

4.国語の解答字数については、20字程度・40字程度・80-120字程度が、それぞれ1題ずつ出題されます。

5.数学記述式問題、または問題解決のための方略を単文で記述する問題が出されます。

6.シャープペンシルでの解答は、解答用紙の記入には用いられません。

解答方式や、解答時間等の新制度導入。

受験生のみならず、私たち教職員も初めてのことなので一体感を持ち『大学入学共通テスト』に挑むことになります。

そして、もしかすると最も対応力を要するのが受験後の『自己採点』です。

現在、2日間の大学入試センター試験を終えた翌日月曜日は、毎年高校3年生は登校して自己採点を行います。その点数を元に面談を行い、対策に取り組みます。

2021(平成33)年から実施される、この大学入学共通テストは記述式導入に伴って、その自己採点も当然自らで行います。

深い理解を伴った知識や思考力、判断力、表現力を問われることが重視されるために導入が決まった、この大学入学共通テストは、受験後の自己採点まで同力が求められます。

 

今回私たちが受験するのは、試行調査(プレテスト)。全国で多くの高校生が受験します。

新テストに向けて説明に集中する生徒諸君と同じ空間にいて、思い出した本があります。

吉川英治先生著『宮本武蔵』です。

宮本武蔵の好敵手・佐々木小次郎が江戸で無法者達に稽古を付ける場面。

無法者と呼ばれる者達に、手加減せず稽古をつける佐々木小次郎。何人も怪我人が出て、道場では奥で唸って転がっている者もいるのに小次郎はそれらに見向きもせず、稽古付けを続ける。そして小次郎はこう言います。

「これ位な事に怖れるようでは、剣術の稽古などしないほうがいい。おまえ達は、足を踏まれたからといっては喧嘩するし、刀のこじりに触ったといってはすぐに抜き合うではないか。いざ、改めて真剣勝負となると、体が固くなってしまうだろう。それじゃ、いかん。」

そして、こう続けます。

「やはり修行を経た自信でなければ、ほんものの勇気ではない。さあ、起ってみろ。」

真剣に授業を受け、日々の家庭学習や土日も登校して校外模試を受け、自らを研磨している生徒の皆さん。来たるべきセンター試験に向けて、普段の力を充分発揮できるように、改めてしっかり学校生活に一緒に取り組んでいきましょう。

※写真は、大学入学共通テスト調査。

『大学入学共通テスト』詳細につきましては、大学入試センターHPでご覧いただけます。→コチラ