木枯らしの季節


霧が深い朝です。

対岸の稲佐山。この季節、早朝に稲佐山山頂から長崎市を照らす電波塔の光も見えないほど、今朝は霧がかかっています。気温は9℃。

現在は小雪時分です。北風、木枯らし、空っ風。初冬の冷たい風は、冬の木立を作り出します。かつては土にかえっていった枯れ葉も、今はアスファルトの上。東山手だと、石畳の上です。

保護者会

明日からは第2学期最後の定期考査が始まります。考査最終日の金曜からは12月。今年最後の月です。

先週土曜日、第3学期は『三年生0学期』ともいわれる高校2年生は、保護者会を開催しました。寒い中、ご参加いただきありがとうございました。

保護者会では、本校ではすっかりお馴染み 京都造形芸術大学・吉田大作先生の講演も行われました。

現高校3年生も聴講したことがある先生の講演。

「大学に合格するだけがゴールではなく、そこから学び続けて成長し、自分に何が出来るかを考え、実行することが大切ということがわかりました。」と、吉田先生の来校を知った3年生に聞くと、聴講当時の感想を教えてくれました。

その3年生、センター試験まで『あと47日』。木枯らし吹く季節。いよいよ現実的な日数が見えてきました。

地区清掃

さて海星学園がある東山手は、ご存じのように長崎観光地の真ん中に位置しています。先週金曜には長崎・出島に実に130年ぶりに橋が開通した話題で持ちきりでしたが、出島付近も本校通学路のひとつです。

「地域清掃と歴史探訪」

今回は高校2年生が広範囲に渡って東山手を清掃しましたが、あるクラスとともに清掃活動に従事しました。

そこにはお馴染み『こんにゃくレンガ』

清掃前は雑草や落ち葉が景観を遮っていますが、活水女子大学と本校の間にある石畳には、美しいこんにゃくレンガの面影が残っています。

日本でレンガが焼かれたのは19世紀中頃というのが一般的です。諸説ありますが焼成温度が当時は高く出来なかったでの薄く長いレンガになったと言われている『こんにゃくレンガ』。

近年では大型観光船も寄港する松ヶ枝港・海星付近。

東山手は、先週土曜日も校舎を観光史跡と勘違いし、中国人観光客の方々がグラウンドまで思いがけず入ってくるほどの観光のメッカです。

その周辺を清掃活動。

「おい、こいば見てみん!?この用水路は面白かバイ!」

明治の人がノミで彫り作り上げた用水路。この途中からU字型からV字型に用水路の形状が変わっているのは、落ち葉などがつまらないように流れるよう工夫された当時の知恵。

「2年も学校に通っとって知らんやったです。」

清掃活動では嬉しい発見もありました。

その用水路は、竹ぼうきで念入りに清掃。

「綺麗になりよる。綺麗になりよる。」と、思わず笑顔。

「こん道は今まで何人ぐらいに人の通ったとかなぁ。」

「オランダ坂やけんが、外国の人もたくさん歩いたとやろうなぁ。」

清掃前の石畳

海星中学校が現在ある場所が、昔はイギリス領事館だったことを告げると、「さすが今年125周年の学校ですね。」と、歴史探訪もしながら清掃活動に汗を流しました。

落ち葉や石畳から生えていた雑草をとった石畳。

清掃活動は1校時目に行いましたが、「先生、今日はもう一日中清掃活動でよかですよ!」と、威勢のいい声も聞かれましたが、そうもいかず、私たちは東山手清掃活動を終えました。

清掃中、道を往来される地域の皆様から「おはようございます。ご苦労様。」「おはようございます。ありがとう。」という声を掛けていただき、生徒の皆さんも俄然やる気が出たようです。

ありがとうございます。

「よし、じゃあ戻ろうで!」

地域清掃を終え、定期考査対策をするため一行は学校に戻りました。

金曜からは師走。

※写真は週末の様子と、地域清掃活動。