昨日は台風11号による臨時休校でした。
台風一過で空がことのほか青く澄み渡り、心地よい秋晴の朝を迎えました。気温は、23℃。
選択講座(Kaisei・Globalism)
さて、1学期にひきつづき開講した第2クール「選択講座」。
2学期も「学ぶことの楽しさ」を知ってもらうため、多様な講座を開講しています。興味のある講座を新たに選び直すことができる点も魅力的な「選択講座」です。
その「選択講座」の中でも、特色ある英語の講座を1つご紹介します。
本校では「Kaisei・Globalism」のもと、全国紙でも紹介される本校英語科・英語検定などへの取り組みに始まり、ネット環境を活用したエクスチェンジ授業(母国語が英語ではない国の学生同士で英語を使ってのコミュニケーション)などを行っています。(海星ブログ「Kaisei・Globalism」)
昨年度からは、長崎県が「長崎県の未来を創る子ども、郷土を愛する人を育てる」ために取り組む「私立学校よかとこ推進プロジェクト事業」に参加し、さらに英語教育に力を注いでいます。
その一環としてご来校いただいているのがDirksen Kai Pence 先生(生徒からKai先生と親しまれています)です。先生はもともとALTとして活躍する外国人の先生方を指導する立場にある先生です。
昨年度は週に一回、海外留学やホームスティの援助となる講義を学園で実施していただいていましたが、今年度からは英語だけでなく、国語や理科といった様々な教科の授業に参加していただき、「教科横断型の学び」の実践を行う支援もしていただいています。
本日は、この第2クールの選択講座の1コマを担当してくださることになった、Kai先生の選択講座をご紹介します。
常にエネルギッシュな講座を展開してくださるKai先生。声から、身振りから、溢れる力強さに生徒の皆さんも思わず食い入るように聞き入ります。
はじめに行ったのは、教室の座席で縦の列を利用した「Words and Drawing(単語と描写)」です。
ルールは、先生が読み上げるアルファベット1字ずつを、前列から順にリレーしながら黒板に記入し、完成した単語を、①ひらがな②漢字③イラスト(絵を描く)の3段階で答えるといったもの。
最初のお題は「society」。
「しゃかい」「社会」と続き、そして…社会の『イラスト』とはどう描けばいいのか。「制限時間内に描き上げるのは難しい」と生徒のため息交じりの声が聞こえてきます。
続いてのお題は、あ!あのヒーロー。
独特なスパイダーマンは、蜘蛛の糸を描こうとして時間切れ。「ヒーローの顔はしっかり描けているので、ちゃんと分かりますね」とkai先生は絶賛。さりげない褒めことばに、教室は盛り上がります。
講座終了後、Kai先生に今回のゲームの狙いをお尋ねしました。
「このゲームは年齢を問わずできる点がよく、伝えることをリレーすることでリスニング、スピーキングを鍛えることができます。さらに、提示する単語は、あえて、『abstract (アブストラクト=ここでは抽象的なもの)』のものを用意することが多いです。なぜなら、日本語では簡単な言葉でも、図示化すると意外と単純ではないもの、これが表現の幅を増やしていく力になるからです。」
楽しむ中で、表現力や思考力など様々な力を身につけることができる活動。
「また、その中に、少しだけ受験英語として学習したばかりの単語の問題を入れたりすることで、出来たときの達成感や、自信を持ってもらうことを狙いとしてるんですよ。」
最後の10分。
輪になって、リズムをとりながら1週間の曜日を英語で順に発音していきます。途中で言いよどんだら、最初からやりなおしです。スピードを上げて次の人につなげます。
「とにかく、リズムが大事、話すスピードを鍛えていきましょう。言い間違っても大丈夫。」と、生徒にエールを送ります。
笑顔で終わった1時間。
「日常の授業では得られないもの、たとえばチームワークやスリルが体験できる講座。さらに、語彙力アップにも一役買う講座。次回の講座もワクワクが止まらない、そんな講座にしたい」とKai先生は話します。
(次回の講座の打ち合わせの様子)
「Kai先生の授業は『アサーションスキル』の向上に繋がると思います。現代は、相手も自分も大切にするための『assertion(自己主張)』の必要性が叫ばれる時代なので、本当に大事な取り組みです。」
英語科とタッグを組み、グローバル教育を推進する山口進路指導部長の言葉です。今後も様々な方向から「Kaisei・Globalism」の取り組みを推進していきます。
※写真は選択講座の様子。