〝感動的な読み〟にするために


昨日、GW中の柔道部に密着した話題でした。今日は、文化部の一つ、放送部の取り組みを紹介します。

5月3日(水曜)、長崎北高校をお借りして県南地区合同練習会に参加しました。この練習会は「校内放送のねらい」を理解してもらうことを目的に毎年実施されています。

「校内放送のねらい」5項目中の、特に「美しく豊かな日本語を大切にする心情を育て、話す力・表現する力を高める」ことに重点を置き、講義が始まりました。

 

こちらは新入生を対象とした「基礎講座」。県南地区校から集まった40名近い新入部員が、音声表現の基礎知識に加え、ことばには「意味のある音声のかたまり」があることを学びました。

「50音とは、音が50個というわけではないんですよ。清音・濁音・拗音・鼻濁音・・・・・母音の無声化まで入れると100音以上をもあるんです。文字を音声に変えるのではなく、『自然に話して伝える』ことを意識してください。アクセント=正しい発音も大切ですが、(原稿を読むときに)自分の中でイメージを作り、そのイメージを音声で描写し説明する、これが重要です。」

 

この教室では、2年・3年生を対象とした課題分析講座。

課題とは、予選を抜けた後、決勝で読むことになる長崎県地区大会共通の課題のことです。

 

「この課題原稿は、何を伝えるニュースですか?色鮮やかな鯉のぼりが川の両岸に気持ちよさそうに泳いでいる映像が頭の中にイメージできていますか?」

受講生徒に尋ねながら、講師の先生がアドバイスを送ります。

 

午後からは、アナウンス部門・朗読部門に出場する生徒に対して、各学校引率の放送部顧問の先生方からマンツーマンで読みを聞いてもらう時間が設けられました。

 

 

 

放送部の最初の活動は、4月に行われる体育祭です。新入部員は入部してすぐに大勢の人前でアナウンスするというデビューを迎えるため、度胸はつきます。

 

開閉開式進行を務めた先輩の姿を見て、自分も堂々とした読みをしたいという気持ちになりましたと話すのは、放送部1年生です。

 

来週末、初めての大会に参加する彼に、練習会に参加した感想と、どんな読みを心掛けたいかを尋ねました。

 

 

「各学校の放送部顧問の先生方から、長崎県の放送部は全国の中でも受賞している先輩方が多いので、1年生でも地道に積み上げていけば結果がでるという話を練習会で知り驚きました。ただ、長崎県の代表になるのには狭き門ということなので、講師の先生がおっしゃった『表現に迷ったら、日常生活の中でのおしゃべりを通して、どんな音声になるかを考える作業』を取り入れて原稿を読もうと思います。」

〝感動的な読みにするために〟―

技術習得はもちろんですが、聞き手を意識して話す心掛けが大切な、「読む」「話す」ことの奥深さ。

 

学びの機会を得た放送部の今後の活躍に期待しましょう。

 

※写真は、放送部の様子。