Sado is a Japanese traditional culture.


去年よりも3日、平年よりも6日遅い「全国で最も遅い梅雨明け(8年ぶり)」というニュースを耳にしました。今朝の気温は26℃。日中は33℃まで上昇する予報が出ています。本校は昨日から終業式前日の3日間、学年別校内大会を実施しています。本日は高校2年生です。毎年、体育委員を中心に企画される球技大会ですが、体を思い切り動かせる上に、クラスを超えた交流ができることで、本校の数ある行事の中でも、生徒の皆さんにたいへん人気のある行事の一つです。

 

昨日行われた1年生のソフトボールの模様。校舎を囲む青空は、目の覚めるような「蒼穹」と呼べるほど気持よく広がっていました。

 

❝茶道部×選択講座❞でおもてなし

 

昨日の中学発信のブログにひきつづき、今日は高校発信のブログの中で、異文化交流海外研修で本校を訪れた韓国のPungsaeng Middle Schoolの中学生の皆さんが体験した話題に触れます。

 

 

訪問して2日目の研修で浴衣の着付け体験を終えた韓国の生徒の皆さんに、高校茶道部の生徒がお茶を振る舞いました。また、「選択講座 : English for Communication」を受講している生徒が、お茶の飲み方について英語で説明を行いました。

 

「学ぶことの楽しさ」を知ってもらうため多様な講座を設け、興味のある講座を新たに選び直すことができる点でも魅力的な「選択講座」は、今年で3年目を迎えます。

 

茶道部顧問を務める英語科の小山先生が用意した講座内容は、「日本文化の代表格とも言える茶道を通して、『おもてなし』を英語で伝える」というものでした。選択講座に集まった生徒に茶道経験はありませんが、訪問日に合わせて少しずつ練習を重ね本番の日を迎えました。

(選択講座受講生徒によるシミュレーション)

 

「日本の文化を外国の方に説明する際は、自分自身がその文化について理解をすることが大切だと、あらためて気付かされました。お茶をいれる、のむといった表現が、お茶を点てる、一服差し上げるといった言葉で説明することも、新鮮でした。それを英語で説明するという試みも、今までにない貴重な経験となりました」と選択講座の受講生がコメントしてくれました。

 

また、お運びを無事務め終えた男子生徒は、お茶をいただく前に知っていてほしい「英語で書かれた心得カード」を手渡して、韓国の引率の先生とコミュニケーション。

 

お茶を習い始めて、覚えることがたくさんあってまだまだです、という彼も、「감사합니다、맛있었어요(ありがとう、美味しかったよ)」とお礼の言葉をかけられ嬉しそうでした。

 

茶道には、「平等」や「平和」、「他者への思いやり」など、持続可能な社会を実現する上で不可欠と言える多くの要素が含まれています。

表千家教授で講師をお務めになる古川洋子先生が「五感を使って楽しんでいってください」と穏やかな語り口で話すと、韓国の生徒の皆さんが、茶道部員の所作を見守っていました。

 

(心得カードに目を通してお茶が運ばれるのを待ちます)

 

心を落ち着けて、抹茶の味や香り、その場の空間を味わう茶道。

 

茶道の心得を指す言葉で、「和敬清寂(わけいせいじゃく)」という言葉があります。

「お茶会の空間においては、お点前をする人(お茶をたてる人)と招かれている人がお互いの心を和らげながらも尊敬し、身も心も清らかに、どんなことがあっても動じない」という意味です。

今回の韓国の生徒さんの訪問を機会に、その時、その空間で一緒に時間を共有する相手に対しての「おもてなしの心」が、日々の生活の中でも生かされますように。

※茶道部と選択講座生徒の様子