穏やかな日和が続きます。気温は12℃。
『世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし』(『古今和歌集』)
(世の中に 桜がなかったら 春の心は おだやかだろうになあ)
いつもより少しだけ注意深く見渡して歩く通学路。今日、桜の蕾は咲いていないだろうか。
古来から日本人の心を高揚させてくれる桜。咲いた桜は美しく、見ているだけで穏やかになる心が表情に出てしまいます。美しいものへの憧憬。
中学2年 進路講演会
中学3年生0学期となる準備の3学期を終え、いよいよ中学2年生は最高学年。12日(月曜)に行ったのは『進路講演会』です。
講演者は、3日(土曜)に行った保護者会でも話をさせていただいた高校進路部・鶴野先生(地歴公民科)、山本(展)先生(数学科)です。
中学3年生は最高学年であると同時に、高校1年生へと繋がる準備の1年でもあります。これから続く海星学園での、あと4年間、そしてその先を見通すためのお話が始まります。
「私たちは自分の知っているものの中からしか、選ぶことはできません。」と鶴野先生。
同じ校舎で生活し、部活動でもに汗を流す高校生の先輩たち。
4月には、長崎市営ラグビー・サッカー場にて『体育祭』を一緒に行うなど行事で目にする機会もあります。
それでも、1200名近くの先輩たちが、どんな環境でどんな学びをしているのか、そして、何を頑張っているのか。それこそ高校生の数だけ答えがあります。
公立中学校でも、お話しさせていただく客観的な海星高校のことも含め、海星中学校にいるからこそ実感できることなど話は続きます。
生徒たちの目が特に輝いたのは、高校を卒業し、大学や社会に出た先輩の姿を見たときです。
在校生に講話する卒業生
やりたいことを見つけ、自信あふれる笑顔で高校生に話をする先輩。鶴野先生が説明紹介してくれた先輩のエピソード。
先輩の過ごした高校生活の頑張りに憧れを感じ、その姿が眩しく目に映りました。
「私もこんな自信に満ちあふれる人になりたいです。」
「高校生の時頑張って、希望の国立大学に合格して、海星に教えてきてくださった姿がとても頼もしく輝いていて、私もこんな風になりたいと思いました。」
それぞれが未来の自分を想像していました。
次に今年度、高校3年生の担任だった山本先生から、『準備の大切さ』について話がありました。
「益々学んで考える力を育みましょう。大事なのは目的意識です。これからの4年、そう中高6年間を通して一緒に成長できるのは他でもない君たちだけですよ。」
目標へ向かって頑張り続けた高校3年生。
どれだけの努力を重ねたのか、何のために努力を重ねたのか。そして、どんな結果を残したのか。
一昨年度、昨年度と医学部医学科に現役で合格した先輩の体験談や学校での過ごし方、具体的な勉強方法についての話もありました。
医学部・医学科に現役合格を果たした先輩方
もちろん、特別な道などありません。
その話は『日々の授業に集中すること』『宿題に丁寧に取り組むこと』『先生が教えてくれたことをしっかり実践すること』など、『当たり前』がどこまでも積み重なった先に結果はついてくるのだ、と先生は先輩と一緒に過ごしてきた取り組みを話してくれました。
続けることの大切さ。素直であると言うことの強み。
憧れている未来の自分になるたりたいと強く願うから、続けることができます。
「他人事ではなく、自分の進路は自分で決めるのだと改めて実感しました。」
「大学を知って、自分の将来に照らし合わせて、自分がやりたいこと、行きたい場所に合った進学先を見つけて、勉強を頑張りたいです。」
「まずは、日々の生活の中でも目標を持つことから頑張りたいです。」
見通す4年後、そして学生服を脱いだ自分の姿。4月からは中学最高学年として地に足を付け、前を向く。
「『こういう自分でありたい』、そういう目標を持って過ごしたいです」
新しい自分へ。桜の蕾が咲く季節は今月。
※ 写真は進路講演会の様子。