冬暖かな日(海星中学校特別入試)


 「冬暖か」という言葉があります。快晴の冬の日の暖かい陽気のことを指す言葉です。
快晴とはいきませんが、先週初めと比べると「冬暖か」な日となりそうな朝です。

 さて、昨日は海星中学校特別入試を実施し、多くの中学生の皆さんに受験いただきました。ありがとうございました。

 少し緊張したような、しかし目には強い光を宿した受験生のみなさん。そしてその傍らには待機する本校中学生の姿がありました。

 特別入試前日の放課後。特別入試当日に向け、案内係・生徒たちへの説明会が行われていました。配布された資料にじっくりと目を通し、先生の説明に耳を傾ける生徒たち。メモを取りながら丁寧に確認しています。

 「オープンスクールだけでなく、それが入試であっても海星中学にきていただいたからには少しでも気持ちよくすごしてもらいたい。実力を充分発揮できる環境をつくりたい。」

 顔には自分の役割を果たそうとするやる気に満ちた表情と、おもてなしの心が見てとれました。彼らは当日、案内をしました。ありがとうございます。

「おはようございます! 」「受付はこちらです。」「トイレはこちらです。」

 受験教室のすぐそばで、背筋を伸ばし、待機するその顔には何かをなつかしむような表情がありました。

「自分の受験を思い出しましたか?」

「はい、思い出しました。」

「緊張しましたか?」

「はい、とても緊張しました!」

 受験生の皆さんを通して見つめるのは昔の自分の姿。

 自分が受験した時はどんな気持ちだっただろう。
 何をすれば、より集中して試験に取り組ませてあげるだろう。

他の誰より受験生の皆さんの気持ちに寄りそうことができるからこそできることを考えます。

 案内係のみんなは待機場所では勉強に取り組んでいました。
 受験生のみなさんのやる気に後押しされて生徒たちの意欲もいっそう高まっているようです。

 「情けは人のためならず」
 人に情けをかけるのは、その人のためになるばかりでなく、やがてはめぐりめぐって自分に返ってくる。という意味です。

 思いやりという「温かさ」を傾けた分だけ、受験生の皆さんの心の「熱さ」を受け取ることができたのでしょう。

 来年の「冬暖か」な日。受験生の熱い思いを受け取っているのは、昨日受験した君かもしれません。来年の春、温かな心を持った皆さんと会うことを楽しみにしています。

 今週21日(金曜)は、終業式です。さぁ、今週も一緒にしっかり取り組んでいきましょう。

担当Y

※写真は昨日の様子。