2月もいよいよ今日が最終日です。少しずつ寒さも和らぎ、春の足音とともに卒業シーズンが近づいてきました。
さて、海星中学校では毎日5時間目前の5分間、月・水・金は掃除後にも5分間、合わせて10分の「読書の時間」が設けられています。
普段はにぎやかな校舎も、この時間になると本のページをめくる音だけしか聞こえないほど静まり返ります。
それぞれが読みたい本の世界に浸ることのできる大切で貴重な時間です。
自分で持参した本を読む生徒もいますが、多くの生徒が手にしているのは「図書室の本」です。
そこで本日は、図書室と、みんなの読書活動を支えている本校図書委員会をご紹介します。
図書委員会は、おすすめの本の紹介を定期的に放送で行っています。
また、読書ビンゴ、ポイントカードなど、みんなが楽しく本を読めるような企画も立てます。
先週と今週は、もうすぐ卒業する3年生が本を手に取りやすいように、3年生のフロアに「出張図書室」を開いていました。
作業をしていた図書委員2人に話を聞いてみました。
「3年生のフロアは図書室から一番遠いんです。そこで、図書室も出張したら手に取って借りてもらえるのではないかと考えました。」
「それに、本の貸し出しカードに名前を書いてもらうと、その本が本校に存在する限り、自分の名前を残すことができます。
たくさんのことを海星中学校に残してくれた3年生ですが、その名前を図書室の本に残してもらえたら嬉しいです。」と話してくれました。
とはいえ、図書委員会でいちばん大事なのが、図書室での貸し出し・返却の業務です。
図書室にお邪魔してみると、図書委員会のみなさんが貸出カードのしわけ作業を行っていました。
先日、世代交代をした3年生の委員長も手伝ってくれています。
昼休み12時50分頃になると、本を返しに来たり、これから読む本を探したりする生徒たちがやってきます。
本を返しに来た生徒に話を聞いてみました。
「ここ数日図書館に行けてなかったのですが、やっと来ることができて嬉しいです。今日は返しに来た本の別のシリーズを借ります」と嬉しそうな笑顔で話してくれました。
他にも、本を探しつつ、図書館の穏やかな雰囲気にほっと息をつく姿も見られました。
センスとは生まれつきのものだと思われがちですが、実は経験値による積み重ねによって磨かれていくと言われています。
私たちが実際に体験できる出来事も、出会うことのできる人も、限りがあります。
そんな限りあるものを広げてくれるもの、それが本です。
本を通せば、時代も世代も、空間さえも越えて、さまざまな出会いと経験を積み重ねていけます。
本校の生徒の皆さんには、読書の時間や図書館を通して一冊でも多くの本と出会い、自分の心を磨いてもらいたいものです。
そして、縁の下の力持ち的な役割を担う図書委員会の皆さん、いつもどうもありがとう。