二十四節気も「立夏」を過ぎ、「小満」の候となりました。
「小満」とは「あらゆる生命が満ち満ちていく時期。太陽の光を浴び、万物がすくすく成長していく季節。」を表す言葉です。今朝は雲がかかるものの、まぶしい太陽が晴れ間から覗く1日となりそうです。気温は18℃。
繋がる世界
冒頭写真、タブレット越しに生徒が話をしているのはおよそ8000キロ離れたカナダの生徒です。
昨年の夏からすでに多くの学校と交流を経験してきた英語部の皆さん。イタリア・韓国・アメリカ・ポーランド・インド・ウクライナ・メキシコと繋がり、今回はカナダの学校の生徒との交流会となりました。
各教室に分かれて各生徒のタブレットを用いながら交流をします。今回の交流会は文化の紹介でした。日本のお菓子、日本の早口言葉などを伝えながら、相手の文化のことも聞いていきます。
どの教室を覗いても「笑顔」というコミュニケーションツールも使いながら相手とやり取りをしていました。
「前回はアメリカの生徒と『戦争と平和』について話をしました。次の会ではポーランドの生徒側から『アウシュビッツ』のことについて話をしたいという提案が来たので、こちらは『被爆県長崎』について調べて話をしようと考えています。会のテーマは毎回違います。」
英語部顧問からこの交流会に向けての話を聞きました。
「大体1週間ぐらいの期間で準備を進めて交流会に臨みます。生徒たちからは次はいつやるんですかと積極的に声をかけられます。まだまだ会話が続かないという意見もあるので今後は週に1回英会話の講座を開き会話力を高めていく予定です。」
男子生徒がいる教室を覗いてみると生徒同士で協力して交流会に臨んでいました。
「日本の早口言葉に『にわにはにわにわとりいる』というものがあります。「に」「わ」「に」…」「言葉より書いて伝えたほうが伝わるかもしれないよ。」「なるほど。」
会が終了すると次はリフレクション(振り返り)です。英語で感想を述べながら足りない部分を日本語に補って話をしていく生徒の皆さん。
「前回よりも英語が聞き取りやすいなと感じました。」「そうですね。英語を使う人は多いですが、『ネイティブ』が全てという訳ではありません。あなたたちのように第2外国語として使う人たちもたくさんいますので聞き取りやすさも実は違います。良い気づきですね。」
「私が分かりにくそうにしていたら日本語と英語を交えて説明をしてくれました。日本語もとても上手で驚きました。」「そうですね。あちらの学生さんも日本の文化に興味を持ってくれて日本語も上手な子もいるそうですよ。」
意見は生徒によってさまざまなです。数回の交流会を経てきたからこその感想もありました。
「相手の国の早口言葉が理解できなくてスペルを聞いているうちに時間が過ぎてしまいました。それはチャットで聞いてもっと話をすれば良かったです。」「耳で聞いて言葉に変換する難しさが実感できたんですね。良い経験です。」
生徒の皆さんからは「もっと話がしたかった。」「楽しい!!」という気持ちが伝わってきました。
「今日はお菓子の話でしたが、そのままお昼ご飯の話になりました。」「用意された議題を越えて本当の『会話』ができていますね。」
そして、顧問とのやり取りの中で「自分の学び」を明確にしていきます。生徒の皆さんも他の生徒の気づきにじっくりと耳を傾けます。
「前回のアメリカとの交流会ではアメリカの方が先導して話してくれたので、今回は私が少しでも引っ張りたいと考えていました。今日は自分から率先して話をしたり、促して話を聞くことができたりして嬉しかったです」「課題意識を持つことができると成長に繋がります。素晴らしいです。」
振り返り、課題を持って、次の準備。今回も実りある有意義な時間を過ごした英語部の皆さん。
「他の人のリフレクションからも得るものがあります。この振り返りの場が是非刺激し合える場になってほしいと思います。私たち教員も多くのものを毎回学ばせてもらっています。ありがとう。」
「次は6月に行いたいと考えています。生徒たちが言葉でのやり取りだけでなく、相手の背景にある文化も考えながら交流ができるようになればと考えています。」
これからの英語部の活動にも是非ご注目ください。
※写真は英語部の様子。