暦の上では明日から二十四節気『小雪』。
「寒くなり雨が雪に変わる頃」という意味ですが、先週末の空から降ってきたのは雨。雪が降るにはもう少しかかりそうです。
今朝の気温は12℃。空には青空ものぞきます。
助言をいただく
昼休みの進路指導室。
九州産業大学の方からオンラインで、入試事前相談をしていただいている生徒がいました。関係者の皆様におかれましては、多忙な中、お時間をとっていただき本当にありがとうございました。
入試の傾向や、「考えてほしいこと」や「知っていてほしい」ことなど面接試験までに準備をしてほしいことを話していただきました。
また、生徒からの質問にも快く答えてくださいました。
「面接試験で高得点をとった生徒の方は、色々な先生と模擬面接をしたそうです。ぜひ、あなたもたくさんの方と模擬面接をして、視野を広げてください。頑張って下さいね」
アドバイスを受けた後は、すぐに同席していた進路指導部長との面談練習に入りました。入試まであと少し。さらに準備を重ねていきます。
大学で学ぶ
さて、大学の方と直接をお話をさせていただくのは、生徒にとって貴重な学びです。本日は「選択講座」の一貫として実施している「大学講座」についてのご紹介です。
これまでも海星ブログにて取り上げた「大学講座」ですが、今回は活水女子大学様にご協力をいただき、実際に大学にお邪魔して講義を受けさせていただきました。
関係者の皆様におかれましては、多忙な中、お時間をとっていただき本当にありがとうございました。
『生活健康学科講座』を行ってくださったのは、食品学の池田光壱先生です。
「今回の講座では『アミノ・カルボニル反応』についてです。資料も用意していますが、180分の実験を45分で行いますので、まず手を動かしてみましょう。」
さっそく実験がスタートです。
3つの試験管にそれぞれグリシンを入れた後、グルコース・フルクトース・スクロースを入れて、熱します。池田先生をはじめとして活水女子大学の方と、本校理科の教員が各班の実験の補助に入りました。
生徒たち自身がガスバーナーをつけるところから始め、溶液を駒込ピペットで各試験管に入れて湯煎します。
溶液を混ぜるのに使用したのは「ボルテックスミキサー」です。見たこともない機材を使用するとあって、スイッチを入れるところから歓声があがります。
「さて、15分間熱しますので、ここから講義です。」
りんごの切り口が変色した、クッキーに焼き色がつくなど様々な食品が変色を起こす「褐変」には「酵素的褐変」「非酵素的褐変」の2種類があります。
今回はクッキーやパン、味噌や醤油の色、肉を焼いた時の香りを代表とする「非酵素的褐変」を起こす「アミノ・カルボニル反応」の実験です。
美味しそうな焼き色や香ばしい香りといった良い面もありますが、発がん性物質を生成するなどの悪い面もあるこの反応。
「グリシンはアミノ酸です。グルコース・フルクトース・スクロースは糖です。糖の違いによって、どのような反応の違いがあるか結果を確かめ、考察するのが今回の実験です。」
時間になり、試験管を取り出してみると色が違う3本の試験管。
「目で見るだけでなく、においも嗅いでみたらどう。」
「はい。色は明らかに違いますけど、においも違うような。フルクトースから若干果物のにおいがするような」
反応液をキュベットに移し、分光光度計で数値として違いを確認しました。糖を変えることによって変化が違うのなら、それを食品に応用できるということです。
「実験を通して、イメージできたことをもとに資料を是非読んでみて下さい。この実験から『何で高校で電子配置を学ぶのか』を理解してくれたら嬉しいです」
「化学」という高校の学びが「食品学」という大学の学びに繋がった時間。素晴らしい学びを本当にありがとうございました。
※写真は大学講座の様子。