教育実習はじまりました


第2回高校オープンスクール 9月11日(土)【中止になりました】

今朝、教室について窓を開けると「ゴーッ」と勢いよく湿った空気が一気に流れ込んできました。気温は6時過ぎで、もう27℃もあります。

学園に到着した頃は雲も切れ始めていましたが、通学途中は雲が光り、大村方面では雷鳴が続いていました。いつも心を和ませてくれる稲佐山に望む景観も、白露を前に少し荒れ模様です。

 

このような景観を眺めていると、普段の何気ない景色がいかに美しいかを実感します。またその見慣れた景色が四季の変化とともに色を変え、形を変えていく姿にも趣を感じずにはいられません。

 

「花でいうなら、やがて咲くから美しく、やがて散るから美しい。」という兼好法師の言葉を思い出す朝です。

 

万(よろず)の事も、始終こぞをかしけれ

 

教育実習

「教室から見えるこの長崎を象徴する景観。とても懐かしいです。」

お天気に恵まれた今週月曜日の朝に聞こえてきたかつて聞いた声。

 

今年度の教育実習が始まりました。

中学・高校とある学園なので、多い年は10名前後を数える教育実習生がいる年もありますが、今年は3名の懐かしい顔ぶれ。

 

コロナ禍のためか、それとも最近時事話題にもなっている教職離れからか。例年に比べ少ない教育実習の数ですが、かつての教え子の皆さんが成長した姿でスーツに身を包み、生徒時代とは異なった表情で母校に再び学びに訪れてくれるのは、この職業の冥利に尽きる時間の一つです。

 

実習生の一人が、実習初日にHRで自己紹介する場面を見学に行きました。

 

かつては自分が着ていた制服に身を包み、教壇を見ている側から、生徒の皆さんを見る側へと場所を変えたなじみある教室。

高校3年時の当時の担任だった先生が見守る中、現在その先生が担任をしている高校1年生HRの担当します。

 

「私は、高校時代はラグビー部に所属していました。学校行事でも体育祭などでは副団長を務めました。クラブ活動や学校行事では、これこれを学び、その学びを活かし現在・・・。」

 

緊張感の中に初々しさ。

担当する生徒皆さんとの対面に喜びを隠しきれない実習生、なんともいえない明るい雰囲気のSHR。

 

今日、金曜日は実習5日目。三人に昨日これまでの感想を聞きました。

 

「学生時代には受講することがなかった教科先生の授業を見学に行っています。新しい発見があり、学びの連続です。疲れがないといえば嘘になりますが、学生時代もっと積極的に学ぶべきだったと思いながら姿勢を正す日々です。」

 

「授業の時間配分に苦労しています。経験を積んで慣れることが一番だと声をかけていただいています。失敗を恐れず、生徒の皆さんの学びへの意欲が上がる授業を目指します。」

 

「専門の教科にとらわれず、色んな教科の授業を見学させていただいています。大学生になり、この教育実習生という立場になり、勉強するということは本当に面白いと実感しています。この気持ちを生徒の皆さんに伝えたいです。」

「佐賀県の小学校の先生になりました。」

「初任学校は東彼杵郡の学校です。」

「熊本で保母さんをしています。」

保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校。同じ教壇に立つことを職業にした卒業生から、毎年春に嬉しい声をうかがいます。

 

在校生の皆さん。もしかすると数年後の皆さんの姿が今ここにあるのかもしれませんよ。

ひたむきに学ぶ先輩方を、教育実習に母校に訪れた『先生』として、在校生の皆さんとともに、私たち教職員も学びを深めていきます。

 

※写真は、今年の教育実習生。