語学の扉


大寒寒波という言葉どおり、今朝の気温も3℃と変わらず底冷えし芯まで冷える朝が続いています。

さて、冒頭の写真は通学路付近から見上げた本校の様子(7:30時点)です。24日(水曜)のこの日は、大雪のため公共交通機関に乱れもあり安全を最優先するため休校となりました。本校の象徴であるマリア像を包むようにしてゆっくりと舞い降りる雪は、終日降り続けました。校舎からほんのすこし目線を落とすと、送電用ケーブルにはランタンを取り付けるソケットもすでに準備されていることを知り、長崎の冬の風物詩〝ランタンフェスティバル〟の始まりを予感させます。来月になれば、色鮮やかなランタンの灯りが通学路を照らす情緒ある風景を目にすることができます。

 

語学の扉、開かれる

今日、ご紹介する話題は、3月12日(火曜)~22日(金曜)の期間に「イタリア訪問研修」に臨む生徒の皆さんです。今年で2年目の試みとなります。

過去の取り組みの記事はコチラから→

 

ホームスティ先の方との顔合わせをオンライン配信で行うことや現地でのプレゼンテーションも予定されていますが、今年の訪問団には、新たなミッションが設けられました。

「イタリア語で挨拶をしよう!」を達成すべく、1月12日(金曜)、2月16日(金曜)、3月4日(月曜)の全3回シリーズで事前研修が企画されました。早速、初回の講座を取材に。

全3回の外部講師を務めて下さるミシェル先生は、日本語で生徒に問いかけ、英語とイタリア語の発音の違いから丁寧に説明を行います。

配られたプリントに用意されたイタリア語のアルファベットの発音、A~Zまでの音声を探しながら、写真の単語をイタリア語で発音するという、初回にしてはハイレベルな講座。と思いきや、参加生徒は、イタリア語での発音練習に意欲的。

「これは、パスタ?いや、Sで始まるってことはスパゲティ?」頭文字から推測できる単語と、推測できない単語に一喜一憂。

その様子を見て先生が、優しくアドバイス。「ゆっくりでいいので、あわてずにスペルを考えましょう」

エスプレッソespresso、の綴りを生徒が答えた後、「このマシーンを見たことがありますか?」とミシェル先生。

エスプレッソマシンの絵を見つめる生徒の目はキラキラしていました。中高合わせて12名の生徒が参加するイタリア研修。2度目の研修に臨む生徒も中にはいます。語学の扉が開かれる、そのチャンスを後押ししてくれるのも、海外研修の醍醐味です。

「なじみ深い『ローマ字』、ローマの名がつくだけあってイタリア語の発音は、ほとんどローマ字読みをして通じこともあるため、発音しにくいアルファベットもありますが、慣れていけば、使える言葉が増えていきます。挨拶をイタリア語でできるように頑張ってほしいですね」と先生。受講生徒全員が、声に出して表現しようとする姿勢に、強いパッションが感じられた良い時間でしたとも話してくれました。

この研修では、お互いに母国語ではない「英語」を用いた異文化交流を通して、多様性を受け入れる心を育み、「世界と長崎」という視点を持つことを目標としています。また、「課題設定」と「振り返り」を繰り返す中で、自主的に深く学ぶ姿勢を培うことも狙いとしています。

生徒の一人は、「単語がつながり、ひも付けて覚えていくという感じを忘れないように次回の講座までに復習します」と頼もしい発言。

語学の扉を自分の手で開いてコミュニケーションスキルを磨いていく光景を垣間見た日でした。

 

準備をしっかり行い実りある研修になるように願っています。

※写真は、イタリア長崎相互訪問研修に参加する生徒の皆さん