命の講話


 

本日、高校の体育祭予行を長崎市営ラグビー・サッカー場で行います。今朝の気温9℃から日中気温19℃まで上昇する模様。

寒暖差はありますが、あと2日で迎える本番に万全な体調で臨めるよう自己管理に努めたいものです。

お知らせ

※高校体育祭観覧のためには入場券も兼ねた体育祭プログラム(担任押印済)を必携して下さい。ない場合はご入場いただけませんので、ご注意ください。

 

 

 

命の講話

20日(木曜)、児童福祉を専門として教鞭をとっておられる柿田多佳子先生(長崎純心大学人文学部こども教育保育学科准教授)を講師としてお迎えし、『命の講話』を全校生徒で聴講いたしました。柿田様におかれましては、大変ご多忙な中、貴重なお時間を作っていただきありがとうございました。

 

柿田様は、「長崎いのちの電話」の理事を務められ、電話相談員のスーパーバイザーとして会を支えられています。全校生徒による主の祈りを唱えたあと、「長崎いのちの電話の現場から」と題してお話しくださいました。

 

「『いのちの電話』の存在を知っている人はいますか?」の問いかけに、ほとんどの生徒が知らなかったことに驚かれ、「是非、この『いのちの電話』が共にその悩みを考える『心の相談室』として、皆さんの一助となることを願います。」と柿田先生が電話番号が入ったカードについての説明をされました。

 

「いのちの電話」の活動は、特定の思想、信条、宗教によることなく、一人ひとりの「いのち」を大切にし、孤独の中で悩む人々のよき隣人として共に生きる輪を広げています。

 

 

思春期・青年期と呼ばれるこの時期は、自我同一性(アイデンティティ)の獲得へ向かう時期です。同時に、対人関係の力点が家族から友人へと移行する中で、自分と他人は違うことを意識し、ありのままの自分を受け入れらず、情緒の混乱を招く不安定な時期とも言えます。 

 

 

柿田様は、講話の中で「困りごとのレベルでのSOSを出して欲しいです。そして自立とは困ったときに誰かに助けてと言えることです。」と述べられました。

 

自立への準備。

自分らしさは時間経過による変化、様々な接する相手、自分の置かれている状況など、社会の中で確立されていきます。

 

最後に、いのちの電話へ寄せられた電話相談(実際の事例に基づいた)内容を挙げられました。

「『いのちの電話』にできることは、対話によって援助することです。孤独を聞くために、孤立している人とつながるために存在しています。」

 

 

「ひとりだけで悩まないで」

「あなたには、安心して幸福に生きていく権利があります。決してひとりぼっちではありません。あなたのことを大切に思っている人がたくさんいます。もし、あなたがいなくなってしまったら、そのことを悲しむ人がたくさんいます。決してひとりで抱え込まないで、どんな小さなことでもいいので、周りの人に自分の気持ちを伝えてください。」

自分を大切にしてくれる人と過ごす環境と時間を持つこと、何気ない会話や雰囲気に幸せを感じることの大切さ。

SOSが出たときにそれを受け止められる体制が重要であり、(電話相談だけに限らず)まずは身近な場所に話が出来る存在が確保されているかについてもお話しくださいました。

 

「背伸びしなくても普段使っている『自分のことが大切』と思っている気持ちや行動を、仲間や友達に向けて実行したらいいのです。(中略)その生き物、その人、その人なりの生きざまを尊重して受けとめていく。勝手に押さえつけたり、ねじ曲げたりしない。『大切にする』っていうのは、そういうことです。大きく包み込むように大切にする。」―(命の講話:2022年4月27日アップ記事)より―

 

 

これからの学園生活を過ごす中で大切な教えをいただいた貴重な時間となりました。改めましてご講演いただきました柿田様、ありがとうございました。

※写真は命の講話の様子。